プログラマーの朝礼
11月の理(ことわり) 【鮟鱇(アンコウ)の待ち食い】
働きもせずに儲ける事の喩え。
十一月は霜月。木枯らしが吹くと鍋の季節の始まりです。地元但馬では、11月になると松葉がにも解禁になり、「かにすき」シーズンの到来です。(ちなみに、但馬の松葉がにを自宅で味わうなら、おけしょう鮮魚のカニすきセットがおススメです)
鍋にもいろいろあります。「丹後の間人(たいざ)や浜坂の居組(いぐみ)のかにすき」「但馬牛のしゃぶしゃぶ」「丹波笹山のぼたんなべ」「伊勢のあわびのしゃぶしゃぶ」などちょっとリッチな鍋もいいですが、家庭で食べる鍋も食材次第ではリーズナブルで大変美味です。「鮟鱇(あんこう)なべ」もその1つ。
鮟鱇(あんこう)に纏(まつ)わる諺は、表題の「鮟鱇の待ち食い」とか、「鮟鱇武者(あんこうむしゃ)」など、あまり印象の良いものがありません。「鮟鱇の待ち食い」ですが、鮟鱇(あんこう)は、海底で餌の小魚が目の前に来るのをじっと待って、その大きな口でパクリと食べます。その様子から、働きもせずに儲ける事の喩えにされます。また、「鮟鱇武者」とは、口では強そうなことをいうが、内心は臆病で卑怯な武士のことを言います。どちらも、鮟鱇にとっては、外見だけで判断され、迷惑な話です。
11月は、一年で最後の小の月です。子供の頃に「西向く侍」と教えられたものですが、今の子供達もこうして教えられているのでしょうか? 子供心に、「二(に)、四(し)、六(む)、九(く)、士(さむらい)」のどうして、11月が侍(さむらい)なのか疑問に思ったものでした。後になってから、十一と書いて、士(さむらい)になる事を知って、納得したものです。「鮟鱇武者」にしろ、「西向く侍」にしろ、11月は侍(さむらい)の月なのかもしれません。
私の愚息が、その昔、保育園の先生に「大きくなったら何になりたい」と聞かれて、「サムライになりたい」と答えたそうです。その話を聞いて、私は思わず「偉い!!」と息子に言いました。彼も十一月生まれです。どんなサムライになるのか、今でも楽しみです。